国際自動車連盟(FIA)は12月10日に世界モータースポーツ評議会を開催し、各カテゴリーとともにカート部門でもFIA カートグローバル計画を承認した。
一つは、2025年末に初開催された、手軽に参加できる国際イベントARRIVE and DRIVEの大陸選手権に関することで、承認された2026年の開催予定ではヨーロッパ選手権とアジア・パシフィック選手権をそれぞれ3大会ずつ開催。世界中から身近で手頃な予算で参加しやすいイベントも実現を目指す。優勝者はシーズン終了時に開催されるARRIVE and DRIVEワールドカップへの出場権を獲得できる。
さらに、このARRIVE and DRIVEでは競技フォーマットも変更される。従来のQP(計時予選)を廃止し、6分または8分のスプリントレースに置き換える。このスプリントレースで予選ヒートのグリッドを決することとなるため、大会時のヒート数が増加することとなり、ドライバーがその力を発揮する機会が増やされることになる。
スプリントヒートにはそれぞれ14名のドライバーが出走し、第1ヒートのグリッドはランダムに割り当てられ、第2ヒートは逆順に並ぶこととされている。
今季から、実験的にアカデミートロフィーに導入されたインパクトデータレコーダー(既報記事参照)は、2026年から全てのFIAカート選手権、2027年からはその他すべての国際カートイベントへの導入が義務付けられる。ASN(各国協会)にも導入が働きかけられる。
さらに、2025年から始まり佐藤佑月樹が初代チャンピオンとなったアカデミートロフィー・シニアは、ドライバー枠を拡大。初年度の36名から54名に増やし、年齢制限も16歳から17歳へ引き上げることで、ドライバーが自国を代表する新たな異界が設けられるとともに、成長が支援されるとしている。
なお、このアカデミーに関しては、ジュニア、シニアともにASN代表としての参加となるため、後日一般社団法人日本自動車連盟(JAF)より募集要項等が発表される。参加希望者は要項に従ってJAFに応募し、選考されることとなる。
【ARRIVE and DRIVE大陸選手権開催日程】
●Europpean Championship
第1戦:4月24〜26日・フランス/Circuit Anthoine Hubert
第2戦:7月17〜19日・ポーランド/Autodrom Slomczyn
第3戦:9月4〜6日・スペイン/Aspar Cirsuit
●Asia-Pacific Championship
第1戦:6月19〜21日・マカオ/Circuit of Macao-Coloane
第2戦:7月24〜26日・中国/ZhuZhou International Karting Circuit
第3戦:9月11〜13日・インド/Madras International Karting Arena