
元田心絆、トップチェッカーも無念のカウルペナルティ
初開催のKarting Arrive and Drive World Cupは成功裏に終わる
来季は地域版へも拡大へ
FIAが世界各国の国際レース出場を夢見るカートドライバーに、もっと手軽に安価で参加できる国際レースとして開催を決めたKarting Arrive and Drive World Cupが11月16日にマレーシア・クアラルンプールで決勝日を迎えた。
このイベントは、カートは現地でメーカーが用意し、ドライバーは装備類だけを持って現地へ赴きレースに出場できるという画期的なイベントで、これまでMAX GRANDFINALなど同じ方式のレースも開始されてきたが、FIAの正式なタイトルが変えられるのは初めてとなる。
初開催となった今大会では、参加費用と技術面の障壁を大幅に削減する形式でのイベント開催の効果もあってか、50の国と地域からドライバーが参加。日本からはシニアクラスに徳岡大凱、ジュニアクラスに元田心絆がJAF推薦により、また小島聖来も出場した。
FIAの調査によれば、参加するドライバーの90%以上が、FIAが推進するArrive and Drive方式によって競技への参加が用意になったと話し、7人に1人はこのイベントがキャリア初の国際イベントとなったという。このイベントの趣旨は十分に達成されたと見ていいだろう。
レースも両クラスとも見ごたえのあるレースとなった、シニアクラスでは、徳岡がQP16位から予選総合15位でA決勝へ進出。決勝では14周目に雨が降り始め土砂降りへ。レースは15周終了時点で赤旗となり、そのまま成立。徳岡は9位となった。優勝はニュージーランドのザック・タッカーが獲得した。
ジュニアクラスでは、元田がQPトップタイムでPPを獲得する快挙を達成。小島は14位でQPを終える。予選でも2ヒートでトップチェッカーだった元田は、総合3番手を獲得。小島も13位でA決勝進出を果たす。
決勝では元田が先頭を走り周回を重ねていくが、激しいバトルとなる。レース後半に入っても5台ほどの集団は変わらず、最終ラップには元田が再びトップに躍り出る。そのままチェッカーを受けた元田だったが、ゴール後にフロントフェアリングペナルティで5秒加算となり8位まで降格。優勝はアメリカから参加のトロイ・ファーガンソンが獲得した。小島は4位となった。
各クラスの上位3位の選手は。12月に開催されるFIAカートシュートアウトへの参加が決定。FIAカート選手権のチャンピオンたちとスカラシップを競い合うこととなる。
成功のうちに終わったArrive and Driveは、来年には地域(アジア・パシフィック、ヨーロッパ、南米)ごとの大会も開催も予定されている。
▲Seniorはニュージーランドのザック・タッカーが優勝
▲Juniorではアメリカのトロイ・ファーガンソンが優勝となった
▲日本から参加の元田心絆(左)はQPトップで予選PPを獲得
| ●Senior | |||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| Pos. | No. | Driver | Nat. | Q.P. | Q.H. | ||
| 1 | 32 | Zach Tucker | NZL | 1:06.249 | 1 | 5 | |
| 2 | 14 | Oscar Goudchaux | FRA | 1:06.721 | 25 | 4 | |
| 3 | 9 | Knud Nielsen | DEN | 1:06.324 | 3 | 1 | |
| 4 | 27 | Linas Volungevicius | LTU | 1:06.643 | 15 | 13 | |
| 5 | 46 | Zain Elhommossany | UAE | 1:06.355 | 2 | 3 | |
| 6 | 55 | Matej Vikor | SVK | 1:06.363 | 4 | 2 | |
| 7 | 38 | Dillan Qi long Tan | SGP | 1:06.566 | 11 | 9 | |
| 8 | 30 | Eva Dorrestijin | NED | 1:06.545 | 9 | 6 | |
| 9 | 25 | 徳岡大凱 | JPN | 1:06.733 | 16 | 15 | |
| 10 | 34 | Oliwier Chlopek | POL | 1:06.342 | 5 | 8 | |
| ●Junior | |||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| Pos. | No. | Driver | Nat. | Q.P. | Q.H. | ||
| 1 | 140 | Troy Ferguson | USA | 1:06.882 | 11 | 9 | |
| 2 | 128 | Tommy hart | NZL | 1:06.787 | 6 | 1 | |
| 3 | 130 | Tomasz Cichoracki | POL | 1:06797 | 8 | 4 | |
| 4 | 154 | 小島聖来 | PHI | 1]06.930 | 14 | 13 | |
| 5 | 118 | Micah Vino Satrio | INA | 1:06.939 | 16 | 5 | |
| 6 | 139 | Aaryan Singh | UAE | 1:06.869 | 9 | 7 | |
| 7 | 104 | Hamish Champbell | AUS | 1:07.360 | 36 | 16 | |
| 8 | 123 | 元田心絆 | JPN | 1:06.514 | 1 | 3 | |
| 9 | 121 | Andrea Galimberti | ITA | 1:06.649 | 3 | 2 | |
| 10 | 151 | Jaime Ambrose | GBR | 1:07.018 | 20 | 15 | |