先般、一般社団法人日本自動車連盟(JAF)より案内が出された「FIA Girls on Track Rising Stars Karting 2025」に、GPRジュニアクラスで活躍する島津舞央が参加を表明、GPR会場で取材陣の問いかけに「松井沙麗さんと同じようにF1につながるルートへ」と意気込みを語った。
FIA Girls on Track Rising Stars Kartingは、FIAが未来の有望女性ドライバーを発掘、育成することを目的に行うもので、世界各国から集まった参加者が、2〜3日に渡ってカート走行やフィジカルテストを受け、合格すると二次審査へ進み、その先にはF1チームとの繋がりによる育成プロジェクトが用意されているといいうもの。
日本からは2022年に松井沙麗、2023年には高橋佳音が参加(2024年は参加なし)。特に2022年の松井は、一次選考を通過し最終選考まで進み、最終選考では惜しくもスカラシップ獲得とは至らなかったものの、その時に繋がったパイプで、その年の暮れの中東カートレースへの参加、そしてウィリアムズF1チームの育成プログラム参加に至った経緯もあり、島津も同じようにF1関係の育成プロジェクトへの参加を目標としている。
島津は2012年生まれの現在中学2年生で、カートはスーパーGT会場でのキッズカート体験試乗をきっかけに、4歳から始めたという。その後は、SLシリーズ、全国大会、ジュニア選手権など数多くのタイトルを獲得し、今季はGPRジュニアクラス(ジュニア選手権ラウンドシリーズ1ジュニア部門)で、2度の表彰台を獲得しランキング8位としている。
2023年の出場も考えていたものの、当時は年齢要件に合致せず、また昨年は募集がなかったことから満を持して今回の参加に至ったもの。「このイベントには前から興味を持っていましたし、ここで良い結果を残せば、自分にもチャンスが広がると思っています」と語る島津。海外渡航は初めてといい、若干の不安もあるものの、海外ドライバーとも積極的にコミュケーションを取っていきたいとしている。
「現地では1日でも早くマシンにも慣れたいです。ただ、OKエンジン(OK-N)に乗るのは初めてなので、そこは少し心配です。開催コースのクレモナサーキットは、シミュレーターで毎日練習しています」と来る本番に備えている。
松井がチャンスを掴むきっかけとなったFIA Girls on Track Rising Stars Karting。再び挑戦の扉が開かれ、島津がその道を追いかけようとしている。良い結果を残すことを期待したい。