地方&ジュニアカート選手権
もてぎシリーズ第5戦

■開催日:11月19日 ■開催地:モビリティリゾートもてぎ北ショートコース ■主催:ホンダモビリティランド(株) ■天候:晴れ Photo&Report:藤原浩(本誌)
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鈴木斗輝哉(地方)&松尾柊磨(Jr)
ともに優勝でチャンピオン獲得!

地方選手権、ジュニアカート選手権のもてぎシリーズ第5戦が、11月19日にモビリティリゾートもてぎ北ショートコースで開催された。  

いよいよシーズン終盤戦となり、タイトル争いも大詰めとなった今大会。地方選手権では鈴木斗輝哉、ジュニアでは松尾柊磨がともに優勝を飾り、同時に今季のタイトルを獲得した。  

大会当日は雲ひとつない澄み渡った青空が広がり、降り注ぐ陽光が気温を上げたこともあって、日中はまさに小春日和といった暖かさのなかでのレースとなった。

地方選手権
混戦となった決勝を制した鈴木斗輝哉が
3つ目のタイトル獲得!

地方選手権では、開幕以来負け無しの連勝を続けてる鈴木斗輝哉がタイトルに王手。そんな鈴木は、つい前週にはGPRでOKクラスのチャンピオンを獲得、夏にはEXGEL OKチャンプでもタイトルを獲得済みだ。果たして鈴木が今季フル参戦するシリーズ全てのタイトル獲得なるか!? 自身3つ目の王座に臨む鈴木に注目が集まった。

QPでは、その鈴木がトップタイムをマークするが、位置取りを探るときに他者の妨害をしたとの判定を受けて、トップタイム抹消のペナルティとなり3番手まで後退。かわってトップとなったのが岡田聖人、3番手に酒井龍太郎。鈴木とタイトル争いを演じる佐藤佑月樹は4番手となっていた。

予選ヒートでは、やはり鈴木が強さを見せつけてトップチェッカー。そして僅差で酒井が続いた。

迎えた決勝。まずトップを奪ったのは酒井。鈴木を従えながら周回を重ねる。鈴木も一度前に出てはみたがすぐに酒井が逆転。その後は、なかなか仕掛けることができずに周回が重ねられていった。

鈴木が再び動いたのはレース終盤。ヘアピンで酒井のインに飛び込み逆転に成功すると、以降は酒井の攻勢をしのいで優勝。これで連勝を5に伸ばすとともに、最終戦を待たずして地方選手権タイトルを獲得した。

今季でカート卒業を明言する鈴木だが、同時に「若い選手の壁になりたい」とも語っている。12月に行われる最終戦では、鈴木に挑む若手の奮起が期待される。

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▲今季、負け知らずの5連勝でタイトルを獲得した鈴木斗輝哉
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鈴木をあと一歩のところまで追い詰めた酒井龍太郎は惜しくも2位

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鈴木とタイトルを争っていた佐藤佑月樹は3位表彰台と意地を見せた

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●地方選手権FS-125(9台)
Pos. No. Driver Team
1 17 鈴木斗輝哉 K.SPEED WIN
2 44 酒井龍太郎 K.SPEED WIN
3 11 佐藤佑月樹 RT WORLD
4 52 土屋拓心 Lightning
5 67 橘田明弘 K.SPEED WIN
6 79 中里龍昇 BEAR R.C.
7 95 綿谷浩明 SPS川口
8 73 午井渕琴夏 K.SPEED WIN
●地方選手権FS-125(9台)
Pos. No. Driver Team Frame Engine Tyre Q.P. Q.H.
1 17 鈴木斗輝哉 K.SPEED WIN ERK IAME DL 38.519 3 1
2 44 酒井龍太郎 K.SPEED WIN DragoCORSE IAME DL 38.516 2 2
3 11 佐藤佑月樹 RT WORLD EXPRIT IAME DL 38.688 4 3
4 52 土屋拓心 Lightning EXPRIT IAME DL 38.946 6 7
5 67 橘田明弘 K.SPEED WIN DragoCORSE IAME DL 39.415 8 8
6 79 中里龍昇 BEAR R.C. PAROLIN IAME DL 38.853 5 5
7 95 綿谷浩明 SPS川口 XENON IAME DL 39.241 7 6
8 73 午井渕琴夏 K.SPEED WIN Crocpromotion IAME DL 39.457 9 9
ジュニア選手権
やはり強かった! 
松尾柊磨がチャンピオン!


ジュニア選手権もてぎシリーズは、ジュニア部門のみの開催でX30Jrを用いて行われる。前回の第4戦は、前日練習で出場予定だった選手が負傷、欠場となり出走4台となったことでジュニア選手権としては不成立に終わっていた。今大会を含め残り2戦が行われると、5戦が実施されることから有効50%で3戦がカウントされる。  

さて、ここまでのランキングトップは、2勝を飾っている松尾柊磨。今回優勝すれば自動的にタイトル獲得という有利な状況。さらに2位以下の順位になっても他の選手の順位次第ではタイトルが決定する。  

QPでは松尾が2番手にコンマ5秒以上の大差をつけてトップタイムをマーク。しかし、予選のオープニングラップ、S字コーナー先でチームメイトの須藤虹富と接触した際、一瞬フロントが浮き上がってから着地したことでフレームが変形、リタイアとなってしまう。

このアクシデントでトップはランキング2位につける松居寿來が独走するが、終盤にプラグキャップが外れてしまってストップ。再スタートのため、一度降車してしまったことが規定に触れて失格となってしまった。

決勝PPは須藤が獲得。レース開始直後からトップで周回を重ねていく須藤だが、4番手スタートだった松尾が序盤から順位を挽回してくるとついには須藤も攻略してトップに浮上した。

以降は須藤を突き放して独走へ持ち込んだ松尾がそのまま今季3勝目を獲得。これと同時に、最終戦を待たずしてシリーズチャンピオンを獲得した。

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▲終わってみれば圧勝だった松尾柊磨が優勝&チャンピオン獲得

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▲決勝PPから序盤までレースを引っ張った須藤虹富は2位表彰台へ

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▲逆転タイトルへ望みをつなぎたかった松居寿來は3位に終わる

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●ジュニア選手権ジュニア部門(X30Jr/5台)
Pos. No. Driver Team
1 92 松尾柊磨 brioly racing
2 22 須藤虹富 brioly racing
3 28 松尾寿來 K.SPEED WIN
4 24 大津龍星 K.SPEED WIN
●ジュニア選手権ジュニア部門(X30Jr/5台)
Pos. No. Driver Team Frame Engine Tyre Q.P. Q.H.
1 92 松尾柊磨 brioly racing CRG YAMAHA DL 41.075 1 DNF
2 22 須藤虹富 brioly racing EXPRIT YAMAHA DL 41.599 2 1
3 28 松尾寿來 K.SPEED WIN Crocpromotion YAMAHA DL 41.698 3 失格
4 24 大津龍星 K.SPEED WIN DragoCORSE YAMAHA DL 41.783 4 3
もてぎカートレース選手権第5戦
YAMAHAカデットオープン(16台)
打倒! 松尾達成で、
都出夏希が初優勝!!


16台が参加したカデットオープン。注目選手は昨年から連勝を続ける松尾柊磨だ。今回もTT、予選を制して決勝もトップを走る好調振り。

このまま松尾が勝つかと思われるなか、逆転優勝を遂げたのが都出夏希。都出は快走する松尾をかわすことに成功すると、さらに突き放す形でリードを広げてファーストチェッカー。ついに松尾を打ち破り優勝を果たしたのだった。

2位には阿部、そして3位に入った山崎も最終ラップまで続いた松尾とのバトルに競り勝つ形で表彰台を獲得した。

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▲最大のライバルを破っての逆転優勝にガッツポーズの都出夏希
Results
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●YAMAHAカデットオープン(16台)
Pos. No. Driver Team
1 11 都出夏希 SPS川口
2 21 阿部瑠緯 ミツサダPWG RACING
3 33 山崎永路 brioly racing
4 92 松尾柊磨 brioly racing
5 14 新橋 武 Sigma Racing
6 99 西川虎太朗 RT WORLD
7 41 中井星那 FORZAレーシングカートサービス
8 20 栗原 暁 AKIRA20%
9 17 高橋 芽 KRS-DAI
10 12 有坂瑠唯 brioly racing
もてぎカートレース選手権第5戦
YAMAHAスーパーSS(8台)
遠藤晴久が独走で
今季初優勝!


8台が参加したスーパーSSクラス。ここまでのランキングトップ渡邉賢人は今回欠場となるため、タイトルへ向けてのポイント差を縮めておきたいところだろう。

TTトップは月岡雅隆が獲得。予選はチームメイトの遠藤晴久が先行して決勝PPを獲得した。

決勝では遠藤が好スタートからレースをリードし、安定したペースで徐々にその距離を広げていく。

2番手に石川竜也、3番手に真貝俊幸と続くが、トップを快走する遠藤を捉えるまでには至らず、そのまま逃げ切った遠藤が今季初優勝を手にした。

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▲今回、絶好調だった遠藤晴久
Results
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●YAMAHAスーパーSS(8台)
Pos. No. Driver Team
1 4 遠藤晴久 チームエッフェガーラ
2 64 石川竜也 SPS川口
3 18 真貝俊幸 TEAM AKASAKA
4 17 飯塚 誠 パワーワークス
5 44 菅原 伸 HRT
6 5 月岡雅隆 チームエッフェガーラ
7 83 神川貴光 チームオーガスト
8 46 江原健太 SKRT with COMTECH
もてぎカートレース選手権第5戦
YAMAHA SS(21台)
激戦を制したのは
山本祐輝!


既報の通り、2024年度のSL全国大会はここ、もてぎで開催さるとの発表も手伝って、さらなる盛り上がりが期待されるSSクラス。今回は早速、その片鱗を伺うようなそうそうたるメンバーたちのバトルとなった。

決勝では酒井龍太郎、大越武、山本祐輝といった全国大会優勝経験者がトップ争いを展開。そして中盤以降になると山本と酒井とのバトルに発展していく。

この激戦から徐々に山本が抜け出して、若干のリードを保ったままチェッカー。最終戦でのタイトル獲得へ向けて、大きな糧となる優勝を飾った。

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▲優勝した山本祐輝。タイトル獲得に向けて大きな勝利を手にした
Results
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Pos. No. Driver Team
1 3 山本祐輝 チームTKC
2 44 酒井龍太郎 ミツサダPWG RACING
3 72 小野大地 チームTKC
4 95 長井大和 AKIGASE KART CLUB
5 1 大越 武 BEMAX RACING
6 35 中村ブンスーム BEMAX RACING
7 28 山下 優 チームオーガスト
8 50 辻戸孝公 OMSC with クロスリバー
9 81 加藤勇人 AKIGASE KART CLUB
10 37 下田零翼 ハルナカートクラブ
もてぎカートレース選手権第5戦
スーパーリード(6台)
若手を迎え撃つ
松下知己が逆転V!


6台で競われたスーパーリードクラス。TT、予選とトップで通過していった松下知己が決勝PPを獲得する。

松下は決勝でもトップを快走するが、それを許さなかったのが中里龍昇。松下を抜き去ると一時は独走状態へ持ち込むかにも見える勢いで松下を引き離していった。

しかし、レースも中盤を過ぎてくると、今度は松下が逆襲。ペースを上げて追い上げていくと、ジリジリとその差が縮まりついには逆転に成功。

最後は僅差ながらも逃げ切った松下が勝利。続いて中里龍昇が2位、豪太が3位に続いたことで、お立ち台では両脇に兄弟が揃う表彰台となった。

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▲逆転に次ぐ逆転で松下知己が勝利
Results
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●スーパーリード(6台)
Pos. No. Driver Team
1 12 松下知己 レーシングカートチームMORI
2 79 中里龍昇 BEAR R.C.
3 97 中里豪太 BEAR R.C.
4 89 杉原 顕 スギハラオートワークス
5 53 石川菊雄 RC PINK
6 27 田中敏久 ODOROKI boys
もてぎカートレース選手権第5戦
MAX Masters(14台)
箭内優樹、
復帰戦を優勝で飾る


RMC(ロータックス・マックス・チャレンジ)は今レースから早くも新シーズンへ突入する。 14台が参加したマスターズクラスは、TT、予選と加藤雅規がトップで通過して決勝PPを獲得。

決勝ではそんな加藤に久しぶりのレース復帰となった箭内優樹が襲いかかった。さらに箭内に抜かれてしまった加藤にアタックしてきたがの山本司だ。この両者の2番手バトルが展開する合間にトップ箭内がリードを得ていく。

しかし、加藤をパスした山本が徐々にそのリードを縮めていった。それでも箭内は踏ん張ると、山本の接近を必要以上に許することなく逃げ切って見事、復帰戦を優勝で飾ってみせた。

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▲復帰戦を見事な勝利で飾った箭内
Results
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●MAX Masters(14台)
Pos. No. Driver Team
1 87 箭内優樹 TECORSA
2 69 山本 司 brioly racing
3 31 加藤雅規 Triple-K
4 1 長戸和也 Macs Racing
5 33 矢嶋秀晃 チームオーガスト
6 82 丸田恭平 レーシングチームオビ
7 7 清水健一 REVE RT
8 71 武本博文 BEMAX RACING
9 5 山田 武 brioly racing
10 22 東 拓生 Macs Racing
もてぎカートレース選手権第5戦
Junior MAX(8台)
逆転優勝を見せた
関口瞬!


若手の激しいバトルが展開することでも定評のあるジュニアMAXには8台がエントリー。

まずTT、予選では関口瞬が制して決勝PPを獲得。関口有利で進むかと思われた決勝だが、手塚大雅が先行、それを関口が追う展開となった。

しかし、TTから好調だった関口が逆転に成功すると、今度は手塚を突き放して独走状態へ持ち込んでいく。その後、関口は危なげなく逃げ切ってチェッカー。2位には手塚、3位は関谷拓真が入った。

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▲独特のポースでチェッカーを受ける関口
Results
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●Junior MAX(8台)
Pos. No. Driver Team
1 58 関口 瞬 TECORSA
2 34 手塚大雅 Zi-Vivre RT
3 14 関谷拓真 RT WORLD
4 17 中島獅心 brioly racing
5 83 末友秀磨 TECORSA
6 86 大和田夢翔 カローラ新茨城CSIレーシングJr
7 35 甲斐涼太 RT WORLD
もてぎカートレース選手権第5戦
Senior MAX(8台)
波乱のレース、
制したのは中島獅王!


8台が参加したシニアMAX。TT、予選と順調に勝ち上がって決勝PPを獲得したのが小島風太だ。小島は決勝でも好スタートを決めるとトップをキープしていく。

そんな小島に襲いかかったのが2勝目を狙う高野祐太。しかし、このトップ争い中に小島をプッシュしてしまい、小島はコースアウトでリタイアを強いられた。

変わってトップに立ったのは中島獅王。後続を突き放してリードを広げ、危なげなくファーストチェッカー。しかし中島にはカウルペナルティが科せられてしまう。それでも余りあるリードを築いたことで中島のトップは変わることなく無事、優勝を手にした。

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▲様々な波乱が起こるなかで勝利を手にした中島
Results
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●Senior MAX(8台)
Pos. No. Driver Team
1 35 中島獅王 BUNZOU RACING with WISE
2 24 千田 歩 RF-AOYAMA
3 51 切替悠喜 Racing Square GEN
4 74 中島白獅 BUNZOU RACING with WISE
5 11 池島実紅 WISE
6 85 八子諒雅 K.SPEED WIN
7 16 高野祐太 パワーワークス

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